ワークライフバランスが叫ばれる時代。
働きたい会社に入っても、果たして家庭との両立は可能なのか?、プライベートは充実できるのか?、不安ですよね。
学生の皆さんはまだ家庭を持つというイメージがわかないかもしれませんが、子どもができるということはライフスタイルをがらっと大きく変えるイベントです。
時間の確保もそうですが、仕事とは違うストレスや疲労ものしかかってきます。(もちろんそれでも幸せの方が勝るのですが)
建築業界は、言わずとしれた長時間労働体質の業界。働きながら育児をするのは、ご想像の通り大変です。
今回はそんな建築業界で、家事・育児との両立がどうやったらうまくできるのか??について書いてみたいと思います。
【結論】両立は可能か?
結論から言います。両立は可能です。
ただし、時間的にラクではないです。これは建築業界かどうかに関わらず、だと思います。
1日はどんな人にも平等に24時間しかなく、その24時間の中に仕事時間以外に家庭の時間が新たに必要になるのですから、当たり前です。
これまでグダグダとテレビやスマホを見ていた時間に、子供の面倒を見ないといけないわけですから、そりゃしんどくなります。
家事・育児の時間どころか、自分のプライベート時間も確保しようとなると、1日30時間くらいほしくなります。
両立はしんどい。これは事実。
私自身二児のパパをやっておりますが、妻もフルタイム勤務なこともあり家事・育児分担は半々。じじばばは遠方のため手が借りられない。コロナ禍でベビーシッターや病児保育もなかなか確保できない。といった具合で、当初育児・家事を巡る時間のやりくりには相当苦心しました。
(子どもの成長に合わせて状況もどんどん変わるので、まだ苦心・試行錯誤中、と言えるかもしれませんが、、)
平日は保育園の時間に縛られるので、朝は疲れていても叩き起こされる。どんなに忙しくても18時までには保育園に迎えに行かねばならない(うちは保育園が別々になってしまったので、余計に時間を取られます)。その間に洗濯、食器洗い、夕食の準備も。。
しんどい!!!
(※うちよりもっとしんどい家庭はたくさんあると思います。そんな程度で音を上げるなと言われそうですが。。ご勘弁を)
それでも、なんだかんだ幸せに過ごせています。朝と夜に子どもとの時間を確保しつつ、月の残業時間は均すと20時間程度。毎日6〜7時間睡眠、土日休日出勤はしたことがありません。うまくやれている方だと思います。
どうしたらうまくできるのか?次では、私が思う両立のベース思考と、私の実践したことをご紹介します。
後述しますが、仕事と家庭の両立は、自分が何を優先したいか、これに全てがかかっています。
ベース思考「周囲は理解してくれない」→「自分に納得する」
「育休を取りたくても会社に言えず取れない」、「時短で帰るのが同僚に申し訳なくて」、など、育児は当然の権利(義務)なのに、なぜか悪いことをしているように感じられてストレスに苛まれる、といったことをよく耳にしますよね。
結果的に育休を取らなかったり、残業してしまったり、家庭には戻れるけど心身が疲れてしまったり。
これでは、仕事と育児を両立できているとは言えないかなと思います。
日本の社会風土も問題あると思いますが、社会や会社のせいにしても、気持ちはラクになるかもしれませんが、自分の環境は変わらないですよね。
なので、自分でなんとかする、というマインドがまず必要なんだと思います。
なんとなく育児優先するシチュエーションで申し訳なくなるのは、たぶん仕事より育児を優先して会社を休んだり早く帰ったりするのを、周囲が理解してくれていないかもしれない(怪訝に思っているかもしれない)と、感じてしまうからだと思います。
それって、周囲の理解が得られていないのではなく、自分なりに理解を得られたと思えるための行動が足りない(していない)からだと思うんです。
実際に周囲が怪訝に思っているかどうかは別として(そこを気にしていると永遠に悩みますよ笑)、自分としてそこを気にせず育児を優先できる状態まで持っていければいいので、そう思える働きかけを自分でやっておくことに意味があります。
周囲は思っているよりずっとあなたのことに興味がありません。勝手に都合よく理解はしてくれないものです。他人の理解を求めるのではなく、これだけやったから大丈夫だ、と自分の行動に納得することが重要です。
育休を取ること、時短勤務にすること、何であれしっかり自分から周囲に伝え、自分なりに十分だと納得することが大切です。
(私の実践したこと①)育児優先を周囲に話しまくる
上のベース思考をもとに、私が実践したこと1つ目は
- 育児優先を周囲に話しまくった
です。
子どもができたからといって、会社は自動的に配慮してくれたりしません。少なくとも冷静にそう考えておくことは大事です。自分から「配慮してね〜」を周囲に伝えていく必要があります。
かつ、なるべく早めに伝えていくことが重要です。会社も組織ですから、例えば急に育休などで1人社員がいなくなるような場合、すぐには代役を立てられません。計画的に人員配置を考えるはずです。
事前に早期周知して、会社側にもハレーションが起きにくいようにしておくことで、「迷惑がかからないように十分配慮した」と自分で納得することを狙っていたんですね。
そのために、私は子どもが生まれたこと(生まれそうなこと)、これから家庭が大変になることを、大げさに周囲に言っておきました。同僚然り、上司然り、雑談時間があればことあるごとに話題にしました。
これによって、「あぁ、あいつはこれから育児で大変になるんだな」という刷り込みをしたのです。
先に外堀を埋める、というイメージですかね。これは雑談の延長でできる話なので、皆さんも比較的かんたんに真似できると思います。
(私の実践したこと②)育児優先を会社に宣言する
次に私が実践したこと2つ目は
- 「家庭・育児を優先します」ということを上司(役員クラス)に宣言
です。
「したい」じゃなくて「します」です。もう決めたのでよろしく!スタンスで強気に行きました。
これはそのまま真似するには少し勇気がいるかもしれませんね。ただ、全員が全員こうしたほうがいいというつもりはありません。
私がこうした行動をしたのは理由があって、実践①のように事前に周囲に話しまくっておいたことが効いています。
育児について周囲といろんな話をしていく中で、
- 現実問題どのくらい家事・育児に関わっていく必要があるか(パートナーの仕事状況、祖父母の協力可否、自治体のサポート体制など)
- 会社・上司側のスタンス(社内規定がどうなっているか、上司は話を聞いてくれそうか、そもそも上司が社内規定を理解しているか、など)
- 自分が育児にどの程度関心が持てているか(本当に育児と両立したいと思っている?仕事の方がラクだとか思ってない?)
といったことが整理できてくるんですね。言葉でのアウトプット重要です。
この結果、今のままでも家庭は回りそう、とか、このルートで話持っていったほうがスムーズに行きそう、とか、そもそもこの会社には働きかける価値もない泣、とか、いろいろ見えてくるんですね。
私の場合、現実問題的にも自分の意思的にも、子どもが小さいうちは家庭最優先したいと気持ちの整理ができ、会社には強気に宣言した方がかえって円滑に進む(宣言する相手も選びました)、と判断したことで、上のような行動になった、ということです。
キャリアへの影響は?→実は評価される
育児優先の副作用として、キャリア形成に悪影響はないのか?という疑問を持たれる方もいるかもしれません。
つまり、育児を優先するがためにキャリアアップのチャンスを逃すのでは?ということですね。
これについては、現時点では悪影響はない、と思っています。むしろプラスとさえ思っています。
育児を優先するということが、例えば大型案件みたいな仕事を断って育児をするように見えるからそのようなイメージがあるのかなと思うのですが、私の感覚では少し違っています。
そもそもキャリアアップに資する評価は、任された仕事に対する貢献度の高さだとおもっていて、大型案件みたいなもの=チャンスだとは思わないです。
育児優先を明確にしていると、目の前の仕事が自分の決めた働き方に照らして全うできるかを考えて、無理なものは無理と堂々と断れるので、むしろこれまでより自分の意向が反映された厳選された仕事をやるイメージに近いんです。
まさに育児と仕事の両立ですよね。
もしかするとその選別の中でキャリアアップのチャンスになる仕事なるものを逃している可能性もあるかもしれませんが、それはもう運だし結果論なので、気になりません。(気になる人はおそらくそもそも育児優先という結論に至っていない人でしょう)
むしろ育児を優先しながらしっかり全うできる仕事を遂行することで、結果的には「仕事を断るヤツ」ではなくて「育児と両立できてる人」みたいに評価されたりするんですよ。
(※私自身まだ評価されるに至っていないので、そうなると信じてやってます。。)
まとめ
まとめます。
- 建築業界で育児との両立は可能
- 両立が時間的にしんどいのは事実(どの業界でも)
- 周囲に理解を求めるのではなく、自分の行動に納得しよう
- まずは周囲に育児の話をしよう
- 自分に最適な両立のやり方は、周囲との会話の中で見えてくる
- キャリア形成に悪影響はない。むしろプラス
育児優先の生活をしていて思うのですが、子どもは本当にかわいいです。
この洗濯にまったく後悔はしていませんし、今のところ仕事もこなせています。(ブログを書く余裕しらあります笑)
ストレスだらけの仕事より、大事なものはきっとあります。育児に限らず、皆さんも周囲と会話しながら見つけてみてください。
コメント